男の子の人気職業の定番といえば
大人になったらどんな職業につきたいか、というアンケート調査は第一生命保険やベネッセコーポレーションなどが毎年行っています。
しかしこれまでの調査を各社またがってみてみると、そこに登場してくる職業の中にはほとんど変化なく常に上位にランクインしてくるものがいくつかあることに気が付きます。
男の子にとっての人気職ということで注目してみてみると、定番となっているのは「スポーツ選手」や「警察官」「運転士」といったやはり体を資本とした仕事が多く見られています。
ただしより細かくみてみると、同じスポーツ選手であってもかつて大人気だった「野球選手」がランクを少しずつ下げていきているのに対し、「サッカー選手」がぐんぐん順位を上げてきているというような微妙な変化が見られています。
また、一見同じような内容に思える「警察官」「消防士」「救急隊員(レスキュー隊)」といった仕事もその時々の社会情勢の影響により、上がったり下がったりすることがよくあります。
年齢によって少しずつ変化する人気職業
興味深いのが、そうした人気の職業ですが調査対象を小学生→中学生→高校生と年代をずらして比較していくとその変化がとてもよくわかるという点です。
男女とも年齢が高くなるにつれて登場する職業が変化するという点は共通しているのですが、女の子よりも男の子の方がより顕著にランクの変動が見られてきます。
例えば小中学生では大人気の「スポーツ選手」も、高校生を対象にした調査になると突然20位以下にまでランクを下げてしまいます。
一方で小中学生対象の調査では全く登場していなかったような「理学療法士・臨床検査技師・歯科衛生士」や「薬剤師」といった特殊な医療関連職や、「公認会計士・税理士」といった難易度の高い法律や財務の資格職が高校生では多く挙げられるようになってきます。
小中学生にとってはそうした医療や法律、経済の上級職はあまり身近なものではないため挙げられてこないということかもしれませんが、やはり高校生くらいになると一気に憧れの仕事にも現実味が入ってくるというふうに考えることができます。
将来の職業に望まれるのは「自分らしさ」
年代によって微妙に異なってくる人気の職業ですが、共通しているのはその仕事をすることで実感することができる「自分らしさ」です。
文部科学省の調査によると、「将来どのような仕事に就きたいか」という質問に対して小中高を通して一貫しているのが「自分らしさや特技が生かせる仕事」と回答する割合が最も高くなっています。
一方で職業の大きな目的の1つとなる「安定した収入」を重視するのは最も高い割合の高校生でもわずかに約12%程度と、それほど高収入の職業ばかりが望まれているというわけではないようです。