大学生が働きたい業界「商社」
大学生を対象にした就職調査によると、都内主要大学および大学院の卒業生に特に大人気となっているのが「商社」です。
「商社」は2009年より人気の業界として連続してトップを維持しており、特に文系男子学生から高い支持を得ていることが特徴になっています。
なぜ商社が人気なのか理由を細かくみてみると「高給」「海外勤務がある」「幅広い仕事ができる」といったことが挙げられています。
人気の三大商社とは
商社業界の中でも特に人気が高いのが日本三大商社と呼ばれている「三井物産」「三菱商事」「伊藤忠商事」です。
就職サイトなどではこれに「丸紅」と「住友商事」を合わせて5大商社と呼んでいることもあります。
都内上位校とされる大学の学生の約30%がこれら有名商社への就職を希望しているというデータもあり、かなりの競争率になっていることがわかります。
これら商社はグループ企業として不動産関連企業があるため、そちらへの就職も同様に希望されています。
具体的には「三菱地所」や「三井不動産」といった都内でも有名な建築物の管理を手がけている企業です。
これら大手商社に共通しているのが、福利厚生がしっかりしていることと業務の幅が大変に広いということです。
また日本でも有名企業として知られていることから、仕事そのものがやりやすくなるということまで考えて選ぶ学生もいるようで、まさにエリート指向の学生にとってはぴったりの条件が整っている就職先と言えるでしょう。
将来性が高いがその分競争率も激高
商社業界の最大の特徴は、今後も高い将来性が望めるということです。
三菱商事でのサハリンエネルギー事業や、丸紅のグローバルな水ビジネスやインフラ整備は、今後グローバル化が進む日本企業でもリーダー的な存在感を発揮していくことが予想されます。
海外展開が多い分、海外派遣や支社への転勤も頻繁にあり、語学に自信がある学生などは自分の力を発揮するために商社勤務を希望するという例もよくあります。
ただしそれだけに就職をするときの倍率も相当なものになっています。
商社人気は突然出たものでなく大卒学生にはほぼ一般化した流れになっているので、就職活動初期からプレエントリーで約2万人が申し込みをするという数字が出されています。
一時期には倍率が100倍を超えたというようなこともあり、極めて狭き門であるといえます。
商社への就職を希望する学生は毎年OBやOGを頼りに会社訪問をしたり、それぞれのツールを使っていち早く情報収集をするなど、かなり本格的な就職戦略をしなくてはならないようです。