マンダラチャートの考え方
自己啓発系のセミナーや書籍で時々見かけるものの一つに「マンダラチャート」があります。
マンダラチャートというのは、仏教の宗派の一つである「密教」で用いられている世界観を絵柄にしたものを元にした、現在の自分を理想の自分に近づけるためのツールの一つです。
まず先に「マンダラ(曼荼羅)」について説明をすると、これは仏教や神道系宗教の一部で見られている宗教美術の一つです。
図柄はそれぞれの宗派によって異なりますが、共通しているのは幾何学的な模様をしていることと、複数の同じ大きさの図柄が規則正しく並んでいます。
有名なものとしては神道系の「垂迹曼荼羅(すいじゃくまんだら)」といったものがあります。
曼荼羅の世界観は神の姿を描くことによる世界全体の表現で、中央に大きな神や仏の姿を描きそこから無限に広がっていくかのような規則性をもたせて他の図柄を配置していく、ということに特徴があるのです。
そこで「マンダラチャート」ですが、これは基本的には3×3の9マスによるフレームワークとなっています。
多くの場面で使える汎用性があることからテンプレートも多くの場所で配布されているので、まずはそのフレームとなるものを手元に用意してみてください。
テンプレートを見てもらえるとわかりますが、まず中央にこれから目的とする表題を記入し、そこから自分はどんな方向に努力をしていくかということを、順番に考えて記載していくという方法となっています。
一見単純なものですが全てのマスを埋めるというのはかなり時間がかかるもので、その考えから将来にわたる長い時間の努力目標が見えてくるでしょう。
方法、コツ
「マンダラチャート」と言われても、ほとんどの人はいきなり自分のこととして記入をするのは難しいと思います。
そこでまず最初に試してみてもらいたいのが「今年の目標」としての使い方です。
マンダラチャートの真ん中の1マスに「今年の目標」と記載をしたら、残りの8マスに「仕事」「プライベート」「経済」「人格」「社会貢献」「家庭」「学習」「健康」といった項目を入れていきます。
最初はあまり深く考えず、思いついたことをどんどん記入していくようにしましょう。
その中から最終的に自分が目指したい像として8マスを埋めていくことにより、自分が現在本当に目標としたいことが少しずつ形になって見えてきます。
こうしたマンダラチャートによる目標設定は自己啓発では非常に多くの場面で使われており、一流アスリートへのコーチングでもよく利用をされる手法となっています。
慣れてくると中央から分化した8マスの中をまた9マスに分割して一つずつを記載していくといった、より曼荼羅に近い形で作成していくことも可能です。
まずは全ての欄に自分の正直な気持ちを書き込んでみて、自分の今の希望と向き合ってみてください。