航空業界の魅力
航空業界は、毎年新卒者を対象に行われる「就職希望ランキング」で必ず上位に見かける大人気の業界です。
2019年卒の就活生を対象にしたアンケートでも、総合順位で第一位に日本航空(JAL)、第三位に全日本空輸(ANA)が入るなど、依然として高い人気であるということがわかります。
JALは2010年1月に会社更生法の手続きを受けることになったということで一時的に人気が急落しましたが、その後経営再編がされたことにより、2019年ついに人気企業の第一位として返り咲くことになっています。
JALは会社再編中も世界的な航空会社と比較して高い接客サービスがあるとして評価を受けていたということもあり、そうしたことも学生にとって魅力的に感じる一因となっているのでしょう。
ただ、業界そのものが右肩上がりで将来性も順風満帆かと言われると、必ずしもそうとは言い切れない部分が多くあります。
業界全体で見てみると航空産業には格安系航空会社(LCC)が参入してきており、今後接客サービスのみで安定的な企業運営をしていくことができるかというと難しい側面があります。
一方で,政府が外国人観光客を積極的に誘致しているということから航空機の需要自体は高まってきているので、それをどう取り込んでいくかということが、業界内での生き残りに関わっていくでしょう。
業界の仕事内容
航空業界といっても仕事の種類はかなり多く、どういった方面で就職をしたいかによりかなり待遇は変化してきます。
代表的な職種としては「パイロット」「キャビンアテンダント(CA)」「航空整備士」「地上職」といったものです。
ざっくりと分けると「サービス系」「事務系」「技術系」の3つということになり、これらはほぼ全く違う仕事を担当することになると言ってもよいでしょう。
求められるスキル
冒頭に述べた航空産業の新卒者からの人気ですが、これは実際には文系学生から多く志望されています。
文系大卒に対して出されている求人の多くは「事務系」に分類されるもので、実際に航空機に乗ったり整備をしたりということはなく、主に地上業務を行っていきます。
具体的にはチェックインカウンターで接客サービスをしたり、航空機の運行スケジュールを管理する運行管理をしたりといったことです。
いずれの場合も求められるスキルとしてはまず「英語力」があります。
JALやANAのような国際線を持つ航空会社なら、海外との取引は当然となりますので、高い英語力がないと必要な業務を遂行することはできないでしょう。
事務職の場合、技術職のような高度な専門スキルがいきなり必要になることはありませんが、英語力は就職活動でもかなり厳しく問われることになります。
募集要項では「TOEIC550点以上」となっていますが、これはあくまでも最低ラインで、それだけとれていれば大丈夫というわけではありません。