広告代理店の仕事内容
広告代理店は、新卒学生からの就職希望ランキングでも常に上位にある人気の業界です。
大きく分類すると「マスコミ」業界の中に入りますが、同じマスコミでも新聞社やテレビ局の人気がここ近年下落傾向にあるのに対し、広告代理店は依然として高い人気が維持されています。
広告代理店の最も大きな業務となっているのは、テレビや新聞、雑誌、ラジオなどのメディア媒体を使った顧客のプロモーション活動をしていくということです。
私達は普段街中を歩いていると、大きな看板や電子掲示板(サイネージモニタ)を見かけたりしますが、その内容を考えるのが広告代理店の仕事なのです。
製品そのものの良し悪しも大切ですが、それを的確に宣伝していくことができなければ、その良さを世間に伝えることができません。
そこで広告代理店では、デザイナーに依頼してそれぞれの製品・サービスにあったイメージ作成を依頼したり、広告媒体を扱う企業に対して掲載の申し込みをしていったりします。
特にここ近年では従来型のメディアだけでなく、インターネットやモバイルでの通信が広告に重要な役割を持つようになってきています。
メディアミックスとしてどのように展開をしていくか、ということを考える能力が問われてくるでしょう。
ちなみに日本国内における広告代理店のシェアとしては、最大手の「株式会社電通」および第二位の「株式会社博報堂」が大部分を占めています。
一方でインターネット系の広告会社が近年急激に伸びてきており、「株式会社サイバーエージェント」「デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社」「株式会社アイレップ」「株式会社オプト」などが広告代理店の売上ランキングトップ10に食い込んできました。
業界の現状
日本における広告市場の規模は6兆円を超えるという非常に強大なものです。
ピークであった2007年に7兆円を超えるという大成長を遂げましたが、その後一時不調の時代が続き、2014年になってようやく6兆円を回復しました。
これまではマスコミ4媒体と言われる「テレビ・新聞・雑誌・ラジオ」が大きな収入源だったのですが、この4媒体はジリジリと売上の中の割合を減らしているのが現状です。
今後はインターネット広告が主流となっていくことが考えられることから、新しい広告に対応できる人材が求められています。
やりがい
広告代理店のやりがいは、自分で作った広告が多くの人の目に触れるということにあります。
広告の良し悪しはそのまま売上に直結をすることから、世間で評判となる広告を作り上げ、そこからクライアントに大きな利益をもたらすということは、広告代理店としての信用につながってくるでしょう。
ただ一方で、電通で若手女性社員が過労死するといった問題も表面化してきており、現在はまさに広告業界としての過渡期に差し掛かっていると言えます。