消火だけでなく救援活動も行う仕事
消防士(消防官)も、男の子に大人気の仕事です。
街中には消防署がいくつか存在していますが、その近くを通りかかるとそこで消火活動やレスキュー活動の訓練をしている消防官たちの姿を見かけることができます。
男の子に憧れとなるのはあの消防官独特の消火服と、赤く大きな消防車ではないかと思います。
消防車の中でもはしご車は大変な大きさをしているとともに地上からかなりの高さにまで届く大きなはしごを積んでいるので、実際に動いているところを見ると子供でなくともつい感嘆の声を上げたくなります。
また、消防官の仕事を追うテレビ番組などを見ると、通報があったときにいち早く行動するために階段ではなくバーを使って移動しているところなどもよく見かけます。
そうしたキビキビとした出動体勢も男の子にとっては大きなあこがれとなるのでしょう。
消防官の主な仕事はやはり119番通報があったときにいち早く火事の現場にかけつけ、救援の消火活動をすることですが、その他にもさまざまな活動があります。
消防署には消防車の他にも救急車があり、病気や怪我で動けない人が出たという通報を受けて出動します。
あらゆる人命救助のための活動をするのが消防官の仕事となります。
意外と知られていない消防署の活動
消防士・消防官の仕事を大きく分けると、消火活動・救急活動・救助活動・防災活動・予防活動の5つになります。
中でも最も目立つのが消火活動ですが、実際に行われる業務を見るとそれ以外の活動の方が頻度としては多くなっています。
消火活動では、火災が起きたと通報があった場所に消防車を出動させて消火を行いますが、このときどのような施設がどのくらい燃えているかによって消火方法を変えたり、必要に応じて近隣の人を非難させたりします。
化学工場など通常の消火方法では対応できない場合や、風向きや近くの建物の様子によっては延焼の可能性が高い場合などに、普段の訓練での力が発揮されることになります。
また消火活動に並んで重要となっているのが119番通報を受けて行う救急活動です。
サイレンを鳴らしながら救急車が走ってくる様子は私達の生活の中でも非常によく見かけるものですが、交通事故や転倒事故などの他、急病人などが出た時にも出動して迅速に救急病院への搬送を行います。
出動件数だけを比較してみると、救急出動が圧倒的な数で多くなっており、火災による出動は救急の1/100程度にとどまっています。
消防士になるためには
消防士なるためには、まず消防士採用試験に合格をしなくてはいけません。
消防士採用試験は地方自治体の管轄によって行われることとなっており、それぞれの地域によってかなり組織編成や資格の種類が変わってきます。
東京を例にすると消防士採用試験はⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類、専門系の4種類となっており、それぞれ試験区分が異なり受験資格も変わります。
要件を簡単に説明すれば、Ⅰ類は大卒、Ⅱ類は短大卒、Ⅲ類は高卒、専門系は電気や法律、建築といった何らかの特殊な専門をもつ人に限定して行われる試験となっています。
そのあたりは地域によってかなり独自性があるので、就職を希望する都道府県ごとに詳しく調べてみるとよいでしょう。