大学生に人気の職業とは
小中高生のときには「将来の夢」である職業も、大学生ともなるといよいよ実際に就職活動をしなくてはならなくなります。
そのため、大学生を対象にした職業についてのアンケート調査ではそのまま「入りたい会社」という具体的な事例になって回答がされるようになります。
憧れという意味での将来の夢は、短い目で見た時それほど大きな変化があることはないのですが、大学生にとっての企業ランキングになると、これは直近の企業業績がそのまま人気に反映される非常に流動性のあるものになってきます。
ここ最近のトレンドということでみてみると、やはりこの不景気や就職難という社会情勢を背景にしてか、より安定的な就職が期待できる公務員や大企業といったところが多く希望されるようになっています。
特に成長がめざましい企業というものが突出していない現在においては、希望される職業はどこかの業種に固まっているというよりむしろ、すべての業界の中で業績のよい企業に集中しているようです。
文系と理系で異なる人気の職業
大学生の中でも文系に人気が高いのは、「JTBグループ」や「ANA(全日本空輸)」「エイチ・アイ・エス」といった企業です。
一方で理系に人気となっているのが「JR東日本(東日本旅客鉄道)」「カゴメ」「旭化成グループ」といったところが挙げられています。
文系と理系で人気企業が全く違っているところも非常に興味深いのですが、やはり安定的な業績を挙げていることが外部からうかがえる大企業には学生の人気が集中していく傾向があります。
一方でここ最近で急激に人気を落としているのが外食関連業です。
「モンテローザー」や「ワタミ」「ゼンショー」「王将フードサービス」といった企業はここ数年かなり世間的なイメージを落としています。
また「東京電力」や「楽天」といったかつての人気企業もさまざまな就職情報により世間的なイメージが低下したことにより就職したくない企業としてランキングに登場するようになってきました。
ただし大学生の就職ランキングは一気に上昇と下降を繰り返しているのでまた数年内に逆転する可能性は十分にあります。
ここ最近の傾向
ここ最近の人気企業の傾向としては、旅行会社やレジャー産業といった自分たちの生活に非常に近いところにある企業に偏ってきているということです。
また数年前はより堅実な就職をするため、大企業よりも中堅や中小企業が希望される時期もありましたが、ここ最近では就職氷河期が改善傾向にあることもあり、再び大企業を希望する学生が増加してきてます。
実際の業績ももちろんですが、世間一般的によく知られている企業というブランドもいまどきの学生にとっては人気の理由になっているようで、商社や食品会社、大手銀行のような誰でも知っている企業もまた人気を高めています。
【大学生に人気の業界 項目別】